こんなに長いよ!ウイスキーの製造過程

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ウイスキーがどのような工程で造られているか、実は知らない方が多いのでは?
今回は、ウイスキーができるまでの製造工程をご紹介します! 2017年11月21日作成

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ウイスキーがどのような工程で造られているか、実は知らない方が多いのでは?
今回は、ウイスキーができるまでの製造工程をご紹介します! 2017年11月21日作成

ウイスキーがどのように製造されているかご存じでしょうか?ウイスキーは段階を踏んだ製造工程で長い年月をかけて完成しますが、モルトウイスキーとグレーンウイスキーでその工程は異なります。ここでは、それぞれのウイスキーの製造工程について紹介します。

モルトウイスキーの製造過程

モルトウイスキーは、「仕込み」「発酵」「蒸留」「熟成」「ブレンド」の工程で製造されます。では、各工程にがどのようなものなのか、解説していきます。

仕込み

モルトウイスキーを製造する場合、最初の工程が「仕込み」です。これは糖化とも言います。仕込みでは、モルトウイスキーの原料である麦芽を粉砕して、仕込み水と混ぜてお粥状態にします。仕込みにより、でんぷんが糖分に変わるため、この糖分をろ過して麦汁をつくります。

発酵

仕込みのあとに行う工程が「発酵」です。発酵は麦汁を発酵液に変える工程です。発酵している麦汁に酵母を加え糖分を分解します。分解された糖分は炭酸ガスやアルコールに変化し、ウイスキーの香味をつくります。発酵の条件や麦汁に加える酵母の種類によって、香味の特徴が変わります。なお、この発酵液のことをもろみとも呼びます。

蒸留

続いて、「蒸留」を行うことで発酵液のアルコールの濃度を高めます。まず、発酵液をポットスチルとも呼ばれる銅製の蒸留器に入れて2度程蒸留し、発酵液を沸騰させ蒸気を発生させます。次に、発生した蒸気を冷却し、液体化をして、アルコール成分や揮発成分を取り出します。この蒸留工程によって生まれたウイスキーのことをニューポットとも呼びます。なお、メーカーや蒸留所によって、蒸留方法や加熱方式などは異なります。

熟成

「熟成」は、蒸留工程で出来たニューポットを樽の中に入れ長期間寝かせる工程のことで、「貯蔵」と呼ぶこともあります。蒸留所によって、ホワイトオーク、ミズナラ、スパニッシュオークなどの樽材や、使用する樽の大きさも違います。どの樽を使い、熟成期間をどれくらい取るかでできあがりのウイスキーの香味も変わってきます。

ブレンド

熟成の工程が終わったあとは、「ブレンド」工程です。例えば、モルト原酒とグレーン原酒をブレンドした場合は、ブレンデッドウイスキーが生まれます。ブレンドする原酒によって、香味が異なってくるのです。

グレーンウイスキーの製造過程

グレーンウイスキーもモルトウイスキー同様、「仕込み」「発酵」「蒸留」「熟成」という工程によってつくられます。グレーンウイスキーの場合、原料が麦芽とトウモロコシなどの穀類です。

「仕込み」では、糖化するためにこれらの原料に温水を加えます。
「発酵」工程では、酵母をろ過をした糖化液に加えて発酵させます。
「蒸留」工程ですが、グレーンウイスキーの場合は連続蒸留器で蒸留します。
「熟成」工程に入り、最後はモルトウイスキーなどとブレンドされて商品化されます。

モルトウイスキーとグレーンウイスキーの違い

製造に関して大きく違うのは、「原料」と「蒸留」です。モルトウイスキーは麦芽だけを原料としており、グレーンウイスキーは麦芽とトウモロコシなどの穀類を原料としています。一方、蒸留ではモルトウイスキーが単式蒸留器(ポットスチル)で蒸留するのに対し、グレーンウイスキーは連続式の蒸留器で蒸留を行います。これらのウイスキーは、ブレンドされて様々な製品に変わっていきます。

ウイスキーは、仕込みから始まり、長期間かけてブレンドまで行い、製品化します。一つひとつの工程が非常に大事で、製品の香味を作り出します。モルトウイスキーやグレーンウイスキーの製造工程を覚えておけば、ウイスキーの味わいもまた違ったものになるかも⁉

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