玄人も納得!ウイスキーの人気銘柄20選

玄人も納得!ウイスキーの人気銘柄20選

世界のウイスキーを20種類集めてご紹介します。人の好みはさまざまですが、必ず気に入る一杯が見つけられるはずです。 2018年07月11日作成

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世界のウイスキーを20種類集めてご紹介します。人の好みはさまざまですが、必ず気に入る一杯が見つけられるはずです。 2018年07月11日作成

ウイスキーはお好きですか?
お酒はみんなロマンを秘めていますが、樽の中で長い時を経て熟成しできあがるウイスキーは、とりわけロマンチックなお酒です。
世界各地で作られるウイスキーには、それぞれの個性があり、その多様性は驚くばかりです。
ウイスキーには極めて豊富な楽しみ方があります。日本人以外はあまりしないようですが、柔らかなウイスキーを食中酒として、食事に合わせて楽しむのもいいものです。
日本で手に入る、ウイスキーの人気銘柄を見ていきましょう。

日本のウイスキー

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まずは、世界における評価も高まる一方の、日本のウイスキーから見ていきましょう。
日本は、スコッチに倣ってウイスキーを作り始めましたので、基本的な性質はスコッチと似ています。ただし、スコッチのような、泥炭由来のピート香は控えめです。

サントリー山崎

世間で販売しているウイスキーは大きく分けますと、シングルモルトとブレンデッドウイスキーとに分かれます。ブレンデッドウイスキーは、個性の強いモルトウイスキーと、穏やかなグレーンウイスキーとをブレンドしたもので、市場のウイスキーのほとんどがこちらです。
シングルモルトは、単一の蒸留所で作られるモルトウイスキーを出荷するもので、蒸留所の顔といえるウイスキーです。そして、だいたい蒸留所の名前を名乗ります。 サントリー山崎も、日本を代表する蒸留所、サントリー山崎蒸留所の名前を名乗っているシングルモルトです。
サントリーがスコットランドの小さな蒸留所と違うのは、同じ蒸留所でも、発酵槽、蒸留釜や樽の違いなどによるモルトウイスキーのバラエティが豊富ということです。
ですから、「山崎」はシングルモルトとはいえ、多様な原酒を組み合わせて作り上げられているのです。 華やかで甘い、豊かで複雑な香りが、多様な原酒から生まれる山崎の特長です。

サントリー白州

サントリーには、モルトウイスキーを製造する蒸留所が2か所あります。先ほどの山崎蒸留所は京都・大阪の府境ですが、森の中の蒸留所、白州は山梨県の小淵沢にあります。
南アルプスの豊かな水に恵まれている白州蒸留所を代表するシングルモルトが、白州です。白州は自然由来の森の香りに加え、麦芽の乾燥過程でピート(泥炭)を焚いていて、ピート由来のスモーキー香も特徴です。
蒸留前には大麦を木桶で発酵させるのですが、この木桶には森の乳酸菌が棲みついており、それが完成後の豊かな香りを生み出します。
スモーキーで、またシングルモルトのためボディがしっかりしていますが、山崎よりも軽い味わいが魅力です。

サントリー響

サントリーを代表する最高峰のウイスキーは、シングルモルトではなく、ブレンデッドウイスキーです。前述の山崎白州の両蒸留所、それから愛知県の知多蒸留所で作っているグレーンウイスキーの選りすぐりをブレンドしている、サントリーの最高峰のウイスキーです。
日本特産のミズナラ樽で熟成させたモルトウイスキーは、白檀や伽羅の香りがすると評判で、これらを効果的に使ったブレンドが「響」です。
ブレンドらしく、上品ではあるが飲みやすく甘い味わいが響の特長です。
ウイスキーブームにより、山崎白州は現在非常に品薄になってしまっているのが残念なところです。

サントリーローヤル

かつてのサントリー最上級ウイスキーです。現在では高級感はそれほどありませんが、依然として、中級ウイスキーのオールドより格上の位置づけを持つブレンデッドウイスキーです。
その味は甘みと柔らかさを追求したものです。ピート香はほとんどありません。
日本のウイスキーの目指す方向性の、ひとつの完成形といえます。水割りでいただくのがいいでしょう。

サントリー知多

サントリーの知多蒸留所では、ブレンデッドウイスキーの原材料の一つである、グレーンウイスキーを作っています。
グレーンウイスキーはトウモロコシなどを原料にし、連続蒸留で作りますから、風味は強くありません。
焼酎でいうと、モルトウイスキーが本格焼酎で、グレーンウイスキーが甲類焼酎です。
ですが、珍しくもサントリーはこのグレーンウイスキーを商品として売り出しました。大変珍しいシングルグレーンウイスキー「知多」です。
非常に多くの樽を持つサントリーならではの商品でしょう。グレーンウイスキーは、蒸留の過程はいささか無個性に映りますが、熟成の段階では作り甲斐があり、さまざまな樽により、さまざまな個性が生まれるのです。
穏やかな味わいのグレーンウイスキーですから、その味は非常になめらかです。ですが、ほのかな甘さが感じられます。

ニッカ余市

先に取り上げた山崎、白州は日本を代表するシングルモルトのブランドです。 サントリーと並ぶ、日本ウイスキー界の巨頭ニッカからも、シングルモルトが出ています。
サントリーはモルトウイスキーを、山崎、白州という個性の異なる蒸留所で作っていますが、ニッカも同様です。北海道の余市と、宮城県の宮城峡とでモルトウイスキーを製造しています。
余市の特長は、強いピート香です。ニッカウイスキーは、比較的柔らかい味わいのコンセプトが主流なのですが、余市に関しては、力強いシングルモルトです。
強いシングルモルトが、ブレンデッドウイスキーを作るときに重要なのは、スコットランドも日本も同じです。

ニッカ宮城峡

ニッカ宮城峡蒸留所のシングルモルトが宮城峡で、こちらは余市の荒々しさとはまったく異なり、ピート香も弱くフルーティで華やかなウイスキーです。
蒸留器(スチル)も、余市とはまったく異なるものを導入し、雑味を出さない蒸留をおこなっています。 洗練されたその味わいが、ニッカのマイルドなウイスキーを支えています。

ニッカ竹鶴

シングルモルトを名乗れるウイスキーは、単一の蒸留所のお酒だけでつくったもののみです。ニッカの竹鶴は、余市宮城峡のモルトをヴァッティング(グレーンウイスキーを入れないので、ブレンドとは言いません)させたもので、独自にピュアモルトを名乗っています。竹鶴は、「マッサン」の主人公である、日本ウイスキーの父・竹鶴政孝の名から取ったものです。
個性のまったく異なる蒸留所のウイスキーから生み出される、贅沢な味わいが特徴です。モルトウイスキーでありながら、飲みやすさを目指し、しかし深いコクにこだわったお酒です。

スコッチウイスキー

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続いてスコットランドです。とにかく多様なウイスキーを生み出し続けている地域です。

グレンフィデック

シングルモルトといえば、その原点はスコッチです。日本のウイスキーもスコッチから非常に多くを学んでいます。
シングルモルトは、後述のアイラ島を筆頭に、風味が強く人によっては受け付けづらいものが多いのは確かです。
ですが、一番よく売れているシングルモルトのグレンフィディックは、非常に軽やか、スムーズなお酒です。そもそも、グレンフィディックの市場での成功により、今日のシングルモルトブームが到来したのです。
といって、個性に欠けるのではありません。シングルモルトらしからぬ飲みやすさは没個性のあらわれにも見えますが、果実の香りの漂う非常に爽やかなお酒です。 三角形のボトルもお洒落です。

ラフロイグ

飲みやすいシングルモルトもある一方、個性の塊といったウイスキーもあるわけです。
小さな蒸留所のシングルモルトは、大手の製造するブレンデッドウイスキーのボディを左右する原料としても大変重要です。個性が明確だからこそ、合わさったときにまろやかで味わい深いブレンドが生まれるのであり、強い個性は極めて大事なのです。 スコットランドのアイラ島にある8か所の蒸留所は、強烈な個性によりウイスキーファンに広く知られています。
その中でも、3本の指に入る強烈な香りが、ラフロイグです。初めて飲む人には、お酒というより薬にしか思えないかもしれません。それでも、アードベッグ、キルホーマンといったシングルモルトよりはまだ飲みやすいほうでしょう。
「正露丸」という評判がピンとくる味です。塩辛さも感じます。ですが好きな人なら、最初から意外と味わえます。
嫌いになっても無理はないですが、個性は強烈なほうが長く楽しめます。
水で1対1で割る、トワイスアップでその香りを開いて、味わってみましょう。

ボウモア

同じくアイラ島のウイスキー、ボウモアは、アイラ最古の蒸留所から生み出されるシングルモルトです。
アイラウイスキーの中では比較的穏やかな味わいですが、麦芽に付ける、ピート香からアイラらしさ、スコットランドらしさを感じ取れます。
穏やかなシングルモルトのグレンフィデックが気に入った人は、次にこちらに進んでみたらいかがでしょうか。少々手ごわいかもしれませんが、シングルモルトの捉え方が立体的になるはずです。
ボウモア貯蔵所は海に面しており、そのため海の味がするといわれます。

ザ・マッカラン

「シングルモルトのロールスロイス」ことザ・マッカランンは、スコッチの産地として名高いスぺイサイドの蒸留所で生まれるシングルモルトです。200年近い歴史を誇る老舗の蒸留所です。
スコッチは通常古樽を使って熟成させますが、バーボンやシェリーを熟成させた後の樽が非常に多く用いられます。もともと入っていたお酒により、ウイスキーの個性も変わるのです。
ザ・マッカランでは、シェリー樽を使ったシェリーオークシリーズ、それからシェリー樽2種類とバーボン樽を使ったファインオークシリーズを販売しています。 シェリー樽といっても、元は自社で管理する森林生まれです。スペインでシェリーを熟成させた後、スコットランドに戻ってくるのです。ウイスキーの原材料大麦も、地元で収穫します。
シェリーオークシリーズの「ザ・マッカラン」の味わいは、シェリー由来の華やかさ、それからフルーツの甘味です。

バランタイン

スコッチはもちろん、シングルモルトだけではありません。 バランタインは、代表的なスコッチのブレンデッドウイスキーです。
シングルモルトは個性を楽しむお酒ですが、ブレンデッドウイスキーが目指すものは調和です。 バランタインは、職人芸のブレンドにより、甘くなめらかな味わいを実現しています。
ブレンドの際のキーモルトとなるのは、有名なシングルモルト「スキャパ」など4種類です。
口に含むと、軽やかすぎもせず、強烈すぎもない、絶妙のハーモニーが感じられます。
最もスタンダードな「ファイネスト」を初め、12年から30年まで、年代の入った熟成物まで多くのシリーズを抱えています。

シーバスリーガル

シーバスリーガルも、スコッチを代表するブレンデッドウイスキーです。
ブレンドらしく調和がとれていて、マイルドで飲みやすいウイスキーです。キーとなるシングルモルトは、スペイサイドの「ストラスアイラ」です。
シーバスリーガル12年 を飲んで、不満を持つ人はめったにいないはずです。
日本のミズナラ樽で熟成した、日本限定のシーバスリーガルミズナラも話題を集めています。

アイリッシュウイスキー

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続いて、非常に古い歴史を誇るアイリッシュです。

タラモアデュー

アイルランドも世界五大ウイスキー産地の一つです。スコットランドと地理的には近いですが、ウイスキーの製法は全く異なっています。
アイリッシュウイスキーは、ピートを焚きません。それもあり、強烈な個性のウイスキーではありません。
カナディアンウイスキーと同様、軽やかな味わいがアイリッシュの特色といえます。 アイリッシュウイスキーの代表、タラモアデューは、リキュールであるアイリッシュミストの材料としても知られています。
ですがもちろん、ベースであるウイスキー自体も世界中で愛されています。

カネマラ

アイリッシュはピートを焚かないのが主流ですが、例外もあります。
アイリッシュ唯一の、ピート香の強いウイスキーが「カネマラ」です。今回取り上げた20種の中では、最も知名度が下かもしれません。
ですが、ラフロイグやボウモアと同様、サントリー傘下ですので、日本でも比較的容易に入手できます。
カネマラの個性はピートを焚くだけではありません。アイリッシュの伝統製法、3回蒸留をせず、2回蒸留です。当然、製品にも荒々しさが残るわけです。
アイラウイスキーと同様、ピート香によるスモーキーな香りが、好きな人にはたまらないシングルモルトです。

アメリカンウイスキー

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続いて、バーボンを主体とするアメリカンウイスキーを見ていきます。
大麦主体の日本やスコッチと異なり、原材料はコーンが主体です。

ジム・ビーム

アメリカのお酒と言えばバーボンです。ケンタッキーバーボンの代表ブランドが、ジム・ビームです。
世界で最も売れているウイスキーのひとつですが、サントリーの傘下に入って話題となりました。
バーボンは、トウモロコシを主原料に、連続蒸留により作られます。
熟成の際、新樽を使うことが義務付けられています。この効果と、もうひとつ寒暖の差の激しいケンタッキーの風土により樽の呼吸が大きく、熟成年数は短めで出荷されます。
連続蒸留は、スコッチのグレーンウイスキー製造に使われる通り、個性を生み出しにくい製法ですが、新品の樽の内側を焼いて使うというバーボンの決め事が、豊かな個性を与えてくれます。
比較的安価な大衆ウイスキーのジム・ビームですが、ワイルドな香りが強く、ソーダで割るとぴったりです。
普及品のジム・ビームホワイトは熟成年数4年ですが、ジム・ビームブラックは6年となっています。熟成年数の短いバーボンの場合、6年熟成はかなりの熟成度となり、マイルドな味わいとなります。

メーカーズマーク

赤いワックスでの封ろうが印象的なバーボン、メーカーズマークは、ジム・ビームとは対照的に、手作りにこだわっているバーボンです。赤い封ろうも、すべてが手作業です。
バーボンは、コーン以外の材料としては通常ライ麦を用いますが、メーカーズマークは冬小麦という珍しい素材を使います。
冬小麦由来の甘さが特色です。バーボンの一般的なイメージとは、やや違う優しい味わいです。
アメリカの地ウイスキーといえるメーカーズマーク、一度お試しください。日本でも知名度が上昇してきました。

ジャックダニエル

ジャックダニエルは、アメリカ一売れている非常に有名なブランドですが、バーボンではなく、テネシーウイスキーです。
バーボンの定義にも該当はするのですが、テネシーウイスキーの定義はより狭くなっています。蒸留後の新酒を、サトウカエデの炭で濾過してから熟成させるというのが、テネシーウイスキーの定義です。「チャコール・メローイング」という製法です。さらに産地の制限もあります。
わざわざ濾過するだけあり、ジャックダニエルの味わいは、香ばしく、甘いものです。ワイルドなバーボンとはやや異なります。

カナディアンウイスキー

世界五大ウイスキー産地の最後は、カナダです。
他の地域と比べますと、穏やかなウイスキーです。

カナディアンクラブ

カナダも世界五大ウイスキー産地の一つで、スコッチに次ぐ生産量を誇ります。
カナディアンクラブはその代表で、特にアメリカで強い人気があります。
カナディアンらしく、あまり主張せず、控えめなウイスキーです。
カナディアンウイスキーのベースのほとんどは、トウモロコシ由来です。そこに、ライ麦由来のウイスキーを加えてから、樽熟成する点が他地域のウイスキーとは異なり、珍しいでしょう。しかも樽は、温度を一定に保って熟成させます。
バーボンと同様、連続蒸留器を使っていますので、軽やかです。
個性を楽しむというより、飲みやすく上品なウイスキーで、食中酒にも向いています。
その性質から、カクテルによく使われています。
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