元バーのマスターが語る「余市」とは?

元バーのマスターが語る「余市」とは?

数年前までバーのマスターをしていました。店には「余市」の銘柄を3種類ほどもそろえており、北海道出身の方や北海道にゆかりのあるお客様は必ず1杯、「余市」をロックでお召し上がりになります。「余市」は北海道の方だけでなく日本人として世界に誇れるウイスキーです。 2018年08月27日作成

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数年前までバーのマスターをしていました。店には「余市」の銘柄を3種類ほどもそろえており、北海道出身の方や北海道にゆかりのあるお客様は必ず1杯、「余市」をロックでお召し上がりになります。「余市」は北海道の方だけでなく日本人として世界に誇れるウイスキーです。 2018年08月27日作成

「余市」について

「余市」は、ニッカウヰスキー北海道工場余市蒸溜所にちなんで命名されました。発売は1989年です。

1934年(昭和9年)、寿屋(現在のサントリー)を退社した竹鶴政孝は、スコットランドのハイランド蒸溜所と同じような気候風土の土地を探していました。そして、やっと見つけたのがスコットランドの気候とよく似た特徴を持つ余市でした。

ニッカウヰスキー北海道工場余市蒸溜所は昔ながらの「石炭直火蒸溜」でウイスキーを作り続けている世界的にも珍しい蒸留所です。日本国内ではじめてザ・スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティ(SMWS)のモルトウイスキー蒸溜所に認定されています。

ニッカウヰスキー北海道工場余市蒸溜所の周辺には大麦やピート(泥炭)の生産地があります。また、アルコール発酵に適した酵母や寒冷な気候、良質な水にも恵まれ、ウイスキーづくりにとってこの上ない条件がそろっています。

「余市」は、竹鶴政孝が目指したハイランド蒸溜所と同じ、力強くてしっかりとした味わいのモルト(麦芽)原酒です。つまり、「余市」は竹鶴政孝が目指した理想のシングルモルトウイスキーということになります。

1940年(昭和15年)の第1号「ニッカウヰスキー」発売当時は、戦時体制が忍びよる時代背景の中、贅沢品として製造が制限されていました。その後、ニッカウヰスキー北海道工場余市蒸溜所は大日本帝国海軍の指定工場になります。ウイスキーを海軍が買い上げることになり、戦争中もウイスキーを作り続けることができました。ウイスキーづくりの技術は現在まで途絶えることなく連綿と引き継がれています。

シングルモルトウイスキーとは

シングルモルトウイスキーというのは、一つの蒸留所で製造された原酒だけをボトルに詰めて販売しているウイスキーのことです。シングルモルトウイスキーに対して、ブレンデッドウイスキーというのがありますが、この場合は、さまざまな蒸留所で製造された原酒をブレンドして味を調え出荷しています。

「余市」のおいしい飲み方

・ストレート
「余市」の最大の特徴は「石炭直火蒸溜」ならではのピートのきいたしっかりとした味わいです。そのためショットグラスに注いでストレートでお召し上がりになるか、またはテイストグラスで香りを楽しみながらなめるようにして少しずつ味わってみてください。

・ロック
大ぶりのロックグラスに大きめのロックアイスを沈めて、「余市」を30㏄ほど注ぎます。最初は濃くてストレートに近い「余市」を楽しみ、氷がとけて薄まるにつれて微妙に変化していく「余市」の味を楽しんでください。

・トワイスアップ
最初はストレートで、次に数滴水をたらして味わう、さらに水を足してみる。そうやって変化する「余市」の味を楽しむ飲み方もオススメです。

・ハイボール
トールグラスにクラッシュドアイスをいれて、好みで「余市」を注ぎ、少しステイしてグラスと「余市」を十分に冷やします。最後にそっと炭酸を注いで、1回だけステイしてお召し上がりください。柚子やスダチなどをしぼると香りの変化が楽しめます。

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