お酒には醸造酒や蒸留酒などの種類があり、日本酒やビール、ウイスキーやブランデーは製造工程が異なります。ここでは醸造酒と蒸留酒の違いについてご紹介します。
すべてのお酒が痛風になるわけではない?
お酒には醸造酒と蒸留酒があります。他にも混成酒(リキュール、梅酒、ベルモット、ペパーミントなど)がありますが、ここでは醸造酒と蒸留酒の製造工程や特徴について確認していきましょう。それぞれ製造方法が異なるため、特徴や成分も違います。
醸造酒
醸造酒は日本酒やビール、ワインなどが該当します。醸造酒は酵母で原料をアルコール発酵させて作ったものです。ワインは単発酵、ビールの場合は糖化してできた糖を酵母で発酵する単行複発酵、日本酒の場合は糖化と発酵を同時に進行させる平行複発酵でそれぞれ製造します。
蒸留酒
蒸留酒はまず原料を発酵させ、その後蒸留して製造します。醸造酒の製造工程に、醸造酒を一度蒸発をして再び凝縮する蒸留の工程を加えて作るお酒で、ウイスキーやブランデー、焼酎、ウォッカ、ラム、ジンなどが該当します。醸造酒は果実や穀類を発酵するため糖質やプリン体が含まれますが、ウイスキーなどの蒸留酒は、醸造酒を一度蒸留するため、糖質がほとんど含まれておらず、プリン体もあまり含まれていません。
中でもウイスキーは体に良い!
ウイスキーは蒸留酒なので糖質もプリン体もほとんど含まれていませんが、メリットはそれだけではありません。ウイスキーには樽由来のポリフェノールが多く含まれています。樽の中で熟成させる際に、ポリフェノールが樽からゆっくりとウイスキーに溶け込みます。ポリフェノールには、血液をサラサラにし、動脈硬化や脳梗塞などの原因となる過酸化脂質を抑制する効果があります。また、ウイスキーには尿酸生成抑制成分も含まれています。
ビールを飲むと、血清尿酸値や血糖値、インスリン値がいずれも上昇しますが、蒸留酒であるウイスキーを飲んでも、これらの数値に大きな変動はありません。さらに、ウイスキーを適量飲むと、リラックス効果やエラグ酸によるアンチエイジング効果が期待できるともいわれています。
飲みつつ、体も気にかけよう!
ウイスキーに限らずですが、お酒の飲みすぎには注意しなければなりません。頻繁に無理な飲み方をしていると、翌日の仕事やプライベートの活動にも響きますし、肝臓への負担も大きいです。ビールなどを飲みすぎている場合は痛風になる可能性もあるでしょう。適度に楽しみつつも、体のことも労ってあげましょう。
どうしても飲みすぎてしまいそうな日は、チーズや枝豆などを一緒に食べると、悪酔いの要因でもあるアセトアルデヒドの働きを抑えたり、肝機能を向上させたりすることができます。量や飲み方を意識して、お酒と上手に付き合っていきましょう。
醸造酒は果実などを発酵させて作るので糖質が多めですが、蒸留酒は醸造酒を蒸留して作られるので、糖質・プリン体ともにほとんど含まれていません。ポリフェノールも含まれているので、血液をサラサラにしてくれる効果なども期待できます。適度な量のウイスキーを楽しんで、心身ともに健康な生活を送りましょう。
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