ジャパニーズウイスキー『余市』の特徴、歴史、おすすめの飲み方など

ジャパニーズウイスキー『余市』の特徴、歴史、おすすめの飲み方など

「余市」はドラマの舞台としても話題となったシングルモルトウイスキーです。伝統を結集してつくられた余市の歴史やおすすめの飲み方などを紹介します。 2017年11月12日作成

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「余市」はドラマの舞台としても話題となったシングルモルトウイスキーです。伝統を結集してつくられた余市の歴史やおすすめの飲み方などを紹介します。 2017年11月12日作成

ウイスキーづくりの理想を追い求めてたどりついたのが北海道の余市でした。1934に設立された余市蒸溜所で脈々と受け継がれてきたウイスキーづくりの伝統を結集して作り上げたシングルモルトウイスキー、それが「余市」です。

余市の主な特長

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竹鶴がウイスキーづくりを学んだスコットランドのロングモーン蒸溜所で行われていた伝統的な石灰直火蒸溜を余市蒸溜所でも採用、力強く重厚な味わいが特長です。北海道の寒冷で湿潤な気候が熟成させたコクはまさにニッカモルトウイスキーの原点。フルーティななかに大麦特有のスモーキーさを感じさせる香り、熟した果実のようなスムーズさとシナモンをおもわせるスパイシーな味わいです。ラインナップはシングルモルト余市10年12年15年の4種類が用意されています。

余市の歴史

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発売は1989年、余市蒸溜所の伝統技術とスコットランドに似た北海道の風土、気候が作り出す重厚な味わいがウイスキーファンの心をとらえて離しません。発売以来、国内のみならず世界的な評価も高まっており、2001年に英国のウイスキー専門誌「ウイスキーマガジン」のテイスティング大会WWA(ワールド・ウイスキー・アワード)で「シングルカスク余市10年」が世界最高得点を獲得し話題になりました。 さらに、2014年には英国の世界的酒類コンペティションであるISC(インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ)において「シングルモルト余市12年ウッディ&バニリック」が金賞を受賞しています。ISCのウイスキー部門の審査員は蒸溜所ブレンダーなど9人、いわばウイスキーのプロ中のプロからも賞賛を受けたといえるでしょう。

余市の知識

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余市の名前の由来となった北海道の余市蒸溜所。スコットランドに似た気候もさることながら、モルトウイスキーの原料である大麦や、フレーバーに欠かすことが出来ないピート(泥炭)が豊富であるなどの好条件が揃っていました。この余市蒸溜所、無料で見学が可能です。訪れた際に注目してほしいのが蒸溜棟、現在でも古典的な石炭直火蒸溜が受け継がれています。効率を考えてスチーム式の間接蒸溜方法を取る蒸溜所がほとんど、余市蒸溜所のモデルとなったスコットランドのロングモーン蒸溜所でも行っていない伝統的な製造法を現在も継続しています。摂氏800度以上といわれる石炭直火ならではの高温で蒸溜することで独特の風味をシングルモルト余市に与えていることは確かです。 またドラマのモデルとなった竹鶴政孝とリタ婦人が余生を過ごした住まいを工場内に移築して復元、5月から7月にかけてリタ婦人が手入れを楽しんだ庭園の花々を楽しむこともできるのでこちらも工場見学の際にあわせて訪れておきたいですね。

おすすめの飲み方・シチュエーション

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豊かな熟成香と穏やかなピート香、一言でいえば非常にマッチョな味わいです。まずはストレートで味わいたいところですが、トワイスアップもおすすめです。グラスにシングルモルト余市を適量そそぎ、ウイスキーと同量の天然水を注ぎます。天然水は基本的に常温のものを用いますが、日本はスコットランドほど冷涼ではないので夏などは冷やした水でもよいでしょう。シングルモルト余市のしっかりとした香りを楽しむのには最適な飲み方です。 グラスはロックグラスやタンブラーではなく、テイスティンググラスやワイングラスなどの脚付きのグラスにゆっくりと注いで、香りを立たせて味わいます。シングルモルト余市の重厚な味わいにはハギスなどのスコットランド料理がベストマッチですが、手軽なところではオイルサーディンがおすすめです。缶を開けてそのまま金網にのせてグリルで温めて山椒の実を添えるだけ。少しオイリーなサーディンが余市によく合います。
ドラマの舞台としても有名になった余市蒸溜所を代表するシングルモルトウイスキーがシングルモルト余市です。日本にウイスキーを広めたいと願った竹鶴政孝の情熱を思い描きながらゆったりと味わいたいウイスキーですね。同じく日本のシングルモルトウイスキーの草分け、サントリーの「山崎」(1984年発売)と飲み比べて、その味の違いを確かめてみるのも面白いでしょう。
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