ジャパニーズウイスキー『宮城峡』の特徴、歴史、おすすめの飲み方など

ジャパニーズウイスキー『宮城峡』の特徴、歴史、おすすめの飲み方など

「宮城峡」はニッカウヰスキーの第二蒸留所で作られたシングルモルトウイスキーです。独特のまろやかさを持つ宮城峡をさらに楽しむための情報をお届けします。 2017年11月12日作成

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「宮城峡」はニッカウヰスキーの第二蒸留所で作られたシングルモルトウイスキーです。独特のまろやかさを持つ宮城峡をさらに楽しむための情報をお届けします。 2017年11月12日作成

宮城峡は、1989年に誕生したシングルモルトウイスキーです。1969年に設立されたニッカウヰスキー第2のウイスキー蒸溜所、「宮城峡蒸溜所」でつくられたモルトを使用しています。スチームを使った間接蒸溜により、洗練された香味と独特のまろやかさを実現しています。

宮城峡の主な特徴

出典:https//goo.gl

余市がハイランドモルトを思わせる男性的な力強さを持っているのに対し、宮城峡はローランドモルトを思わせるやわらかで繊細な味わい。バニラのような甘い熟成した香りと、穏やかなピートの香りが調和しています。バナナやリンゴを思わせる果実のような甘酸っぱいさがエレガント。 「シングルモルトはクセがあって苦手」という方にも、エントリータイプとしておすすめできます。シングルモルト宮城峡、10年、12年、15年、そしてシングルカスク宮城峡の5種類が販売されていましたが、現在はシングルモルト宮城峡ノンエイジングののみが販売されています。

宮城峡の歴史

宮城峡シングルモルトは、1989年に余市シングルモルトと同時に発売されました。2013年、2014年に英国の世界的酒類コンペティションであるISC(インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ)で宮城峡シングルモルトが金賞を受賞しています。また、2004年にはスコッチモルトウイスキーソサエティ(通称「ソサエティ」)に宮城峡モルトが認定されています。

宮城峡の知識

ニッカウヰスキーの創業者、竹鶴政孝が様々な醸造所の候補地を探していたとき、宮城県仙台市の西、山形県との県境に近い広瀬川と新川に挟まれたこの地を訪れました。その際、新川の水を使って持参した「ブラックニッカ」で水割りを作り、味を確認。水質の良さとウイスキーとの相性の良さに感動したといわれています。偶然に、「新川(ニッカワ)」と「ニッカ」は似た名前だったこともあり、この地に工場建設を即決。現在も新川の伏流水でウイスキーをつくっています。 異なる蒸溜所で生まれた複数の原酒をブレンドし、より味わい深い豊かなウイスキーを作りたいという竹鶴の夢を実現したものです。竹鶴は蒸溜方式にもこだわり、当時すでに旧式とされていたカフェ式蒸溜機を導入しました。あえて雑味となる成分が残る旧式の蒸溜機を使い、技術でそれを旨味に変える、それが宮城峡のやわらかなテイストにも生かされています。

おすすめの飲み方・シチュエーション

ストレートで味わってみたいところですが、ここは工場建設を即決した竹鶴に習い、水割りで楽しんでみましょう。ニッカウヰスキーが推奨している水割り「1・2・3(ワン・ツー・スリー)」をご紹介します。ウイスキー1に対し水2を入れ、さらに氷を3個入れる方法。氷は大きめのものを使いマドラーでよく混ぜ、30秒ほど時間をおいて味が馴染むのを待ちましょう。

また、ウイスキーと水を1:1で割り、氷を入れないトワイスアップもおすすめです。ブレンダーはこの方法でテイスティングを行うので、ニッカウヰスキー初代マスターブレンダーだった竹鶴を真似て、トワイスアップで飲んでみるのも粋ですね。この場合は、香りが広がる球形のグラスや脚付きのテイスティンググラスがおすすめです。

ニッカウヰスキーには宮城峡のほかに余市もあるので、そちらとの飲み比べをしてみるのも楽しいでしょう。また、余市宮城峡シングルモルト、両方のモルト原酒をブレンド(「ヴァッティング」といいます)した竹鶴も販売されているので、そちらとの飲み比べも一興です。宮城峡蒸溜所ではグレーンウイスキーも製造しているので、「マイ・ブレンデッドウイスキー」にして配合の割合を楽しんでみるのも面白いと思います。
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