伝統と優しさに満ちた味わい、ハイランドからの贈り物「アードモア」

伝統と優しさに満ちた味わい、ハイランドからの贈り物「アードモア」

スコッチウイスキー特有のスモーキーな味わいながらカルトウイスキーとされた「アードモア」について、その歴史や楽しみ方についてご案内します。 2018年04月01日作成

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スコッチウイスキー特有のスモーキーな味わいながらカルトウイスキーとされた「アードモア」について、その歴史や楽しみ方についてご案内します。 2018年04月01日作成

スコッチウイスキーの特長を表す「スモーキー」さを楽しめる銘柄ながら、流通量の少なさからカルトウイスキーとも呼ばれた「アードモア」の歴史や味わい方をご案内します。

スコットランド北部「ハイランド」生まれのモルトウィスキー

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出典:http//bit.ly

「アードモア」は、ハイランドの東部にあるアバディーンシャーの、ケネスモント村に建てられた蒸溜所が製造しているスコッチウイスキーです。

ウイスキーに詳しい方なら、ハイランドがスコッチウイスキーの伝統的な産地だとご存じでしょう。また、海辺からは離れているので、ピート香が強くスモーキーな味わいであろうと予測されるでしょう。実際にアードモアは、他のアイラモルトなどと比べればヨード香や塩味はなく、かすかな果実の甘みで彩られたしなやかでドライなスモーキーフレーバーが魅力とされています。

アードモア蒸溜所があるアバディーンシャーは、河川が多く流れる水源豊かな地であり、モルトウイスキーの原料となる大麦の生産が盛んで、冬の寒さと濃霧によりピートの埋蔵も豊富でした。建設は1898年、創業者はアダム・ティチャーという人物であり、彼はブレンデッドウイスキー「ティチャーズ」を販売したウイリアム・ティチャーの息子です。彼は父親が生みだしたブレンドに相応しいシングルモルトを確保するために、この蒸溜所を建設したのでした。

そんな創業の経緯もあって、「アードモア」は、いささか変わった歴史を持つウイスキーなのです。

スモーキーが特長のシングルモルト「スモーキー4」とは

サントリーは、「伝統的な香味を守る」4つのウイスキーのブランドを、「スモーキー4」として紹介しています。その4つの中にはもちろん「アードモア」も含まれています。

「アードモア」のスモーキーレベルは2で、「スモーキー4」の中で最もライトで爽やかな香味とされています。さらに味は、「スイーティ」で「スパイシー」であり、かすかに「フルーティ」さを備えた、華やかで優しいフレイバーであると評しています。

強烈な個性を放つわけではないけれど、やわらかくしなやかに香る――そんな「アードモア」のスモーキーさの特長は、ピートとノンピーテッドの混合にあります。

スモーキーさと優しさの秘密は麦芽にあり!

伝統的なスコッチウイスキーの製法では、大麦を発芽させた麦芽=モルトを使用します。その麦芽の成長を止めるために乾燥させるのですが、そこで使われてきたのがピートで、泥炭もしくは草炭とも呼ばれています。

ウイスキーの故郷であるアイルランドやスコットランドは低温多湿であり、土壌分解が進みにくく、枯れた草木は湿った泥の中で堆積していきました。こうしてできたのがピートで、採取された地の気候風土や植生を反映させた性質を持っています。そのピートで燻して乾燥させることで、モルトに独特な香りや風味が与えられるのです。

しかし、伝統的とされる「ピーティー」や「スモーキー」な風味は、近年では避ける傾向にあり、ピートを使わない「ノンピーテッド」の麦芽を原料とするモルトウイスキーが増えています。

「アードモア」は、ピート麦芽とノンピーテッド麦芽の両方を、絶妙な配合で使用しています。「アードモア」が最初に製造されたのは1898年。けして最近の話ではありません。

なぜ、個性とも言えるスモーキーさを控えめにするようなノンピーテッドを使ったのか。そこにはアードモア蒸溜所が作られた背景が大きく関わっています。

カルトウイスキーだったアードモアの歴史

アードモア蒸溜所の創業者であるアダム・ティチャー。彼の父親であるウイリアム・ティチャーは、ブレンデッドウイスキー「ティチャーズ」を生みだした名ブレンダーでした。 ウイスキーは密造酒時代である18世紀末までにモルトウイスキーの製法が確立しましたが、1926年に発明された連続式蒸溜機の登場によりようやく大量生産が可能になりました。そして、1853年、ブレンデッドウイスキーが誕生します。 伝統的なウイスキーはシングルモルトですが、その風味の独特さから、アイルランド・スコットランドにおける地酒に過ぎませんでした。しかし、連続式蒸溜機の登場によって、グレーンモルトウイスキーの大量生産が可能になります。グレーンウイスキーは穀類や小麦を原料としており、ピートによる乾燥は必要ありません。このため、モルトウイスキーのような風味はなかったので、グレーンとモルトをブレンドして風味を加えるという手法が生みだされたのでした。ブレンデッドウイスキーの登場によって、ウイスキーはイギリス中に広まり、やがてアメリカに渡り、世界に広がっていきます。 アダム・ティチャーズは、父親によって発売された「ティチャーズ」を支える礎として、アアードモ蒸溜所を建設しました。「アードモア」特有の、ピートとノンピーテッド麦芽の配合は、「最初からブレンデッドに使うシングルモルト」として求められた風味だったのではないでしょうか。 このような製造事情もあり、「アードモア」はシングルモルトとして市場に出ることはほとんどありませんでした。それが「カルトウイスキー」と呼ばれた由縁です。現在では、「アードモア」はシングルモルトウイスキーとして製造・販売されていますが、「ティチャーズ」を支えるキーモルトとして変わらぬ関係を続けています。

飲み方はまずはストレート、そしてハイボールで

ウイスキーを飲み慣れている方には、アードモア特有のスモーキーフレーバーをしっかりと味わうためにストレートをおすすめします。また、ドライで軽やかな風味は炭酸水との相性も抜群。ハイボールでもお楽しみください。

アードモア 7年 ラフロイグバレルY'sカスク

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出典:http//bit.ly

ハイランドでは珍しくピーテッド麦芽を主に使用する蒸溜所。

熟成をラフロイグバレルでおこなう事による新しいピート香をお愉しみ頂けます。

グラスに鼻を近づけると、桃やいちごのフルーツの香りの後にほのかなスモーキーさが漂い、味わいからはモルトの旨みがしっかりと感じられます。

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