スコッチウイスキーの歴史と「ロングジョン」
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そんなウイスキーの黎明期とも言える1825年に、ハイランドのフォート・ウイリアム地方にベンネヴィス蒸溜所が建設されます。創業者であるジョン・マクドナルド氏は、身長193㎝の長身ながら頭脳明晰で心優しい人柄で、「のっぽのジョン」という愛称で周囲の人に親しまれていました。
彼の愛称を受け継ぎ、約200年を経た今日も飲まれ続けているのが、スコッチウイスキー「ロングジョン」です。
「ロングジョン」の秘密1:ヴィクトリア女王を魅了したウイスキー
当時、ヴィクトリア女王は6人目の子・ルイーズを出産、夫のアルバート公とともに精力的に活動していました。慌ただしい日々を送る中、女王は夫君とともに「ロングジョン」を傾け、互いを労っていたかもしれません。
このヴィクトリア女王の訪問をきっかけに、「ロングジョン」の名は、スコットランドのみならず、広くイギリス全土に知られるようになったのです。
「ロングジョン」の秘密2:ラベルが示すブレンデッドウイスキーとしての変遷
創業の地であるハイランド、ブレンデッドに欠かせないアイラ、そして原酒であるグレーンウイスキーの産地ローランドまではいいのですが、残る一つはどこでしょうか。
ここでご紹介したいのが、トーモア蒸溜所です。1958年に作られたこの蒸溜所は、ハイランド東部に流れるスペイ川流域にあります。美しい水に恵まれた冷涼な気候がウイスキー作りに適したこの地域には数多くの蒸溜所が存在していました。
このため「スペイサイド」は特別な地域であり、現在はハイランドから独立した産地として扱われています。すなわちこのスペイサイドこそ、4つめのシンボルが示す場所ではないでしょうか。
ハイランドの伝統、アイラの個性、スペイサイドの豊かさ、そしてローランドの軽やかさ――これらは「ロングジョン」の持つ魅力とまさに合致します。4つのシンボルを一つに収めた金色の盾は、「ロングジョン」の奥深い味わいを具象化したものと言えるでしょう。
おすすめはストレート、ロック、そしてハイボール
プレゼントに、そしてウイスキー入門用としてもおすすめできる本格派
しかし、ブレンドに用いられている「トーモア」や「ラフロイグ」はシングルモルトとして人気が高く、原酒のグレーンウイスキーはローランドの「ストラスクライド」が使われています。そんな密かな価値を友人へのちょっとしたプレゼントや、大人数が参加するパーティーなどに、炭酸水とセットで差し入れするのにおすすめです。
また、家飲みでウイスキーをはじめてみようかなという方にも、スタンダードな入門用として試してみるのに最適でしょう。
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