スコッチウイスキー『ハイランドパーク』の特徴とは?

スコッチウイスキー『ハイランドパーク』の特徴とは?

「ハイランドパーク」は香り華やかで甘さを持ったスコッチウィスキーです。スコットランドで最も寒い地域で育ったこのウィスキーの特徴や歴史についてご紹介します。 2017年11月12日作成

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「ハイランドパーク」は香り華やかで甘さを持ったスコッチウィスキーです。スコットランドで最も寒い地域で育ったこのウィスキーの特徴や歴史についてご紹介します。 2017年11月12日作成

スコットランドの北の果てに位置する、大小合わせて70あまりの島からなるオークニー諸島は、8世紀以降、数百年にわたって長い間バイキングによって支配されていました。そのオークニー諸島の中心に位置するメインランド島のカークウォールにあるのが、「ハイランドパーク」蒸留所です。現在は新たに蒸留所が建設されたため最北ではありませんが、スコッチの中では最も寒い地域でウイスキーをつくっています。緯度は北緯59度で、北海道の最大北緯45度と比べてもかなり北に位置していることがわかります。

出典:https//goo.gl

ハイランドパークの主な特徴

「ハイランドパーク」の香りにはコクがあり、深みのある甘さとスモーキーさが感じられます。バランスも良く、ハーブ系の香りと甘みのある香りが絶妙に混ざりあっています。味わいは甘すぎずビターさも若干あり、柑橘系の果物を彷彿させます。スモーキーさと甘さの二つの要素が、バランスよく組み合わさっているウイスキーといえるでしょう。

ハイランドパークの歴史

1798年に創業しましたが、蒸留所がある場所は、かつて伝説の密造者といわれたマグナス・ユウンソンの密造所があった場所だと伝えられています。蒸留所の名前は、立てた場所がハイパークという地名だったことに由来。現在でもフロアモルティングを続けている数少ない蒸留所のひとつです。また、アイラ以外でピートを炊き込む蒸留所でもあります。ただ、ピートの種類は、アイラとは異なります。 寒冷地で強風が吹き荒れる土地柄なので高い木が育たないため、低木のヘザーなどが主に堆積し、ピートとなります。このピートが、アイラとはまた異なった、甘さを含んだスモーキーさを醸し出しているのです。「ハイランドパーク」は19世紀後半、デンマーク王やロシア皇帝などが招待されたパーティにおいて「最上のモルトウイスキー」と称され、一躍有名となりました。オークニー諸島に住む人々が「北の巨人」と誇る一本が、「ハイランドパーク」なのです。

ハイランドパークの知識

「ハイランドパーク」は、オークニー諸島のピートを使って大麦麦芽を炊き込んでいますが、自家製麦芽の使用料は全体の2割ほどです。自家製麦芽のフェノール値は約40ppmと比較的高めですが、残りの本土から仕入れている麦芽は、フェノール値が約10ppmなので、全体的にはそこまでフェノール値は高くありません。2007年にはパッケージを変更し、よりバイキング調を強調したことでも知られています。ボトル下部のロゴマークのhをスカンディナビア風にアレンジしました。ぜひ一度ボトルを手に取ってじっくりと見てみてください。

おすすめの飲み方・シチュエーション

おすすめの飲み方は、ストレートかロックです。ピートが効いているウイスキーの中では甘くまろやかなので、女性にも評判です。少し強いという方には、水割りやソーダ割もおすすめで、食中酒としても十分楽しめます。イメージとしては、白ワインなどに近いでしょうか。バイキングの剛健な男性像をイメージさせるラベルですが、香りや味わいは非常に女性的で、やさしく飲みやすいシングルモルトです。

スコットランドの中でも一際寒い地域でつくられた「ハイランドパーク」は、ピートを含みながらも甘さと絶妙に融合し、女性にも愛される味わいになっています。バイキングが支配していた町で製造されているということも、特徴の一つです。強風が吹き荒れる寒い土地で生まれた、香り華やかなほんのり甘めのウイスキーをぜひゆっくりと楽しんでみてください。
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