『マッカラン』はスコッチシングルモルトのロールスロイス！

スコッチウイスキーのシングルモルトを紹介していきますが、まず一番に紹介するのは「マッカラン」です。日本で最も知られているシングルモルトと言ってもいいでしょう。今回は、マッカランがどのようなウイスキーなのか、ということから美味しい飲み方まで紹介します。

マッカランの特徴は、なんといってもシェリー樽によって熟成されたことに由来する、芳醇で甘い香りです。味わいはしっかりとしていてまろやかですが、しつこくなく、男女問わず支持されていますので、日本人の舌にとても合っているウイスキーと言えそうです。 シングルモルトの「ロールスロイス」と評されるその味わいは、万人に認められる優雅さと気品を感じることさえできます。

マッカランは1824年に正式に蒸留所を創業し、同じスペイサイドの「ザ・グレンリベット」に次ぐ2番目に政府公認のライセンスを与えられた歴史を誇る名門です。しかし、当然、正式に公認されていなかった時代からウイスキー造りは盛んに行われており、18世紀初頭にはすでに名前が知られていたと考えられます。 順調に操業を経て、現在の蒸留所所有者はエドリントングループ社になっています。シングルモルトの売り上げでは日本国内・世界ともに3位以内に君臨しており、日本人にも気に入られているシングルモルトです。

「マッカランの主な特徴」の項目で挙げた「シェリー」とは、スペインのへレス地方で生産される酒精強化ワインの一種のことです。酒精強化ワインには、ほかにもポートやマデイラがあります。 このシェリー酒を詰めた後の樽にウイスキーの原酒を入れることで、ウイスキーにシェリーの香りと味わいを含ませることができるのです。例えば、ザ・マッカランを熟成させるためのシェリーオーク樽は、自社で生産。その樽をシェリーメーカーに貸し出して、シェリー製造が終わった後の樽をザ・マッカランの熟成に使っています。 マッカランにはシェリーオークシリーズとファインオークシリーズがあります。シェリーのシリーズは伝統的な製法を受け継ぐものですが、ファインオークシリーズは、ヨーロッパ、アメリカのそれぞれのオークを使ったシェリー樽の原酒に、バーボン樽原酒を組み合わせた新しいシリーズです。 これまでの味わいを活かしながら、新たな味わいへの探求が今も続いているんですね。

まず試してほしいおすすめの飲み方はロック、もしくはストレートです。 少し強くて「飲めそうにない」と思われる方もいるかと思いますが、この飲み方が一番マッカランの香り、味わいを十分に堪能できると思われます。アルコール臭が強くて飲むのが難しい、と思う方は、少し加水してみてください。ただし、多くてもウイスキーと同等の量までです。それ以上加水してしまうと、香りと味わいが大きく変わってしまいます。少量の水を加えることによって、香り、味わいともにまろやかで飲みやすく変化するので、ストレートだと飲みづらいは、ぜひ試してみてください。 マッカランは、ウイスキー入門、初心者の方にもおすすめする一本です。なぜなら、圧倒的な知名度があり、ウイスキーの話になると必ず耳にする銘柄のひとつと言えるからです。また、シングルモルトの中では、飲みやすい部類に入り、女性の方でも気に入る方が多いので、デートの際にもおすすめのウイスキーと言えます。

マッカランはその人気の高さから、最近はお酒に力を入れている居酒屋などでも見かけるようになっています。 新しいファインオークシリーズは、ソーダ割りで飲むのもおすすめされているので、これからマッカランを居酒屋などでも見かけることが多くなるかもしれません。身近になってくるからこそ、その香り、味わいの美味しさを、ぜひ一度ゆっくりと堪能してみてください。